退職代行で後悔する人と、しない人。使ったあと実際に何が起きるか

退職代行

申し込みフォームまで開いて、そこで止まっている。

金額は分かった。流れも読んだ。

それでも押せないのは、使ったあとのことが分からないからです。

後悔した人はいるのか。

会社から連絡は来るのか。

転職のときに響くのか。

調べた範囲で分かることと、分からないことを分けて書きます。

後悔している人は、何を後悔しているのか

「使わなければよかった」の中身は、いくつかに分かれます。

そして分けてみると、ほとんどが事前に避けられるものです。

1. 業者を間違えた

一番多く、一番はっきりした後悔です。

民間企業の代行に頼んだあとで、有給や退職日の交渉が必要になった、という形です。

会社と交渉できるのは、労働組合と弁護士だけです。

民間企業は、伝えることしかできません。

ここを踏み外すと、お金を払ったのに話が進まない状態になります。

そして途中から弁護士に切り替えると、最初の料金は戻りません。

2回払うことになります。

「交渉できます」と書いてある民間サービスがあれば、そこは疑ったほうがいい。

2. 有給が消化できなかった

1と繋がっています。

有給の日数は、交渉して決まることが多い。

伝えるだけの業者に頼むと、会社の言い値になります。

残日数が多い人ほど、ここでの差が金額として出ます。

有給が20日残っていれば、1ヶ月ぶんの給料に近い額です。

代行の費用より大きくなることがあります。

3. 挨拶をしないまま終わった

これは業者の問題ではありません。

世話になった人に何も言えないまま関係が切れます。

ただ、これは代行を使わなくても起きます。

言えないまま何ヶ月も過ぎている状態から始まっているからです。

4. 追加の請求が来た

料金を先に払わせて連絡が取れなくなる、あとから追加を請求される、という話が出てきます。

運営者名と所在地が書かれているか、料金に何が含まれるかが明記されているか。

申し込む前に、この2つだけは見ておく話です。

後悔していない人が、先にやっていること

逆から見ると、順番が決まっています。

  • 自分の状況が「伝えるだけ」で済むのか、交渉が要るのかを先に分ける
  • 有給の残日数を、給与明細か勤怠システムで確認しておく
  • 未払いの残業代があるかどうかを思い出しておく
  • 相談だけなら無料のところで、自分がどれに当たるかを聞く

有給が残っていない、未払いもない、ただ言いたくないだけ。

この場合は民間企業でも足ります。

有給を全部使ってから辞めたい。

この場合は労働組合か弁護士です。

残業代が支払われていない、退職金でもめそう。

この場合は弁護士以外に選択肢がありません。

料金を払う前に、この振り分けだけ済ませておくと、1の後悔は起きません。

使ったあと、実際に何が起きるか

会社から自分に連絡は来るか

代行から会社へ連絡が入ったあと、会社が本人に直接かけてくることがあります。

弁護士が代理人として入っている場合、会社は代理人を通すのが原則になります。

労働組合の場合も、団体交渉の形になります。

民間企業の場合は、そこまでの効力がありません。

電話が来るのが怖い、という理由で選ぶなら、ここが分かれ目です。

離職票や源泉徴収票は届くか

会社の手続きなので、代行を使ったかどうかとは関係なく届きます。

ただ、忘れられることはあります。

依頼するときに「離職票が必要」と伝えておくと、代行がそこも一緒に言ってくれます。

会社から借りているものはどうするか

郵送で返します。

制服、保険証、社用のパソコン、入館証。

送る前に写真を撮っておくと、届いていないと言われたときに残ります。

転職のときに響くか

ここは、はっきりしたことが言えません。

「前の会社が言いふらすことはないので影響しない」という説明と、「在籍確認で前職に連絡が行くので記録が残っていれば影響する」という説明の両方が出てきます。

どちらも、実際に何%の人が不利になったかを示す調査は見つかりませんでした。

言えるのは、履歴書に「退職代行を使った」と書く欄はない、ということだけです。

それ以上は分かりません。

「その後どうしているか」はあまり出てこない

使った人の話は、辞めた直後のものが多いです。

半年後、1年後にどうなったかは、ほとんど出てきません。

満足度のアンケートは各社が出していますが、自社の顧客に聞いたものです。

この記事では数字として扱いません。

確かなのは、辞めた後の生活は代行を使ったかどうかより、次に何をするかで決まる、という当たり前のことだけです。

依頼した日、自分は何をするのか

「その後」で一番知りたいのが、たぶんここです。

流れはだいたい決まっています。

夜のうちに申し込むと、翌朝の始業時刻に合わせて会社へ連絡が入ります。

その時間、自分は出社しません。

やることは、電話に出ないことだけです。

弁護士が代理人として入っている場合、会社への窓口は代理人になります。

本人にかかってきても、出る義務はありません。

連絡が来たこと自体は、代行に伝えておきます。

その日のうちに、会社から借りているものを箱に詰めます。

制服、保険証、社用のパソコン、入館証、鍵。

送り先は代行が確認してくれます。

あとは待つ時間です。

離職票や源泉徴収票が届くまで、2週間から1ヶ月ほどかかります。

「使ってよかった」と言われるのはどこか

後悔の話ばかり探すと、片側しか見えません。

肯定的な感想で共通しているのは、内容より速さです。

半年言い出せなかったことが、1日で終わる。

言えなかった期間が長い人ほど、そこの落差が大きくなります。

もう1つは、朝の支度をしなくてよくなったこと。

出社しなくていいと決まった日から、体のほうが先に楽になった、という言い方をよく見ます。

ただし、これは各社が集めた利用者の声なので、割り引いて読む必要があります。

使わないほうがいい場合

向いていない状況もあります。

自分で伝えられる相手で、引き止めもされていないなら、費用をかける理由がありません。

2万円前後は、辞めたあとの生活費でもあります。

また、会社と何も揉めていないのに弁護士を立てると、費用のわりに使う場面がありません。

まだ伝えてもいない段階なら、なぜ「辞めます」の一言が言えないのかが入口になります。

引き止められている最中なら、退職の引き止めの断り方で足りることがあります。

迷っている時間にも、費用がかかっている

フォームの前で止まっている期間は、出社が続いている期間です。

2万円を惜しんで1ヶ月延ばすと、その1ヶ月ぶんの出社が増えます。

使うかどうかより先に、自分がどれに当たるかを聞いてしまうほうが早い。

相談だけなら無料のところが多く、その電話で振り分けは終わります。

罪悪感で決めきれないなら、退職の罪悪感が消えないときのほうが近い話です。

交渉が要る側だった場合

有給・退職日・未払い分まで含めて任せる場合、相談から退職完了まで何が起きるかを順を追って書いています。

会社に「辞めます」を言えない人へ。弁護士が代わりに伝えるという方法 →

この記事で確かめていないこと

正直に書いておきます。

各社が出している満足度やリピート率は、自社の利用者に聞いたものなので使っていません。

転職への影響も、実際の数字を示す調査に当たれませんでした。

料金は各社の公式ページで確認したものですが、変わることがあります。

金額は、申し込む直前に公式ページで見るのが確実です。

フォームは開いたままでいい。

先に、給与明細の有給残日数だけ見てくる。

※本記事は一般的な情報の提供を目的としたものであり、個別の法的判断を行うものではありません。具体的な対応については、弁護士等の専門家にご相談ください。

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