退職を伝えるのは内定の前?後? 在職中の転職で迷ったときの順番

退職を伝えるのは内定の前?後? 在職中の転職で迷ったときの順番 在職中の転職

上司に退職を伝えるのは、内定が出て、入社日が決まってから。
在職中に転職活動をしているなら、この順番がいちばん足元がぐらつきません。
伝えた瞬間から、会社の中では「辞める日」に向けた話が先に動き出すからです。

内定の前に伝えると起きること

引き止めの話し合いに時間を取られる

次の職場が決まっていない段階だと、「次はどうするの」「決まってからでもいいんじゃないか」という問いに、具体的な答えを返せません。
答えが無いと、話は「もう少し考えてみたら」という方向に流れます。
面談が一度で終わらず何度も入ると、転職活動に使うはずだった時間と気力が、そちらに取られていきます。

次が決まらないまま退職日が来る

退職の話が進むと、退職日が決まります。
その日までに内定が出なければ、次の職場が無いまま会社を離れることになります。
給料が入らない月が続き、生活費の心配を抱えたまま面接を受ける形です。
焦りから、条件をよく比べないまま最初に出た内定に決めてしまう、ということも起こります。

伝えたあとの職場で働き続ける期間が長くなる

伝えてから実際に辞めるまでの間も、席はそのままです。
担当の引き継ぎや、周りの見る目が変わった中での仕事が、転職先が見つかるまで続きます。
営業の場合は、担当顧客をいつ誰に渡すかの話も早い段階から始まります。

この順番にこだわらなくていいとき

体調を崩している。
朝、会社に向かおうとしても体が動かない。
つらさが限界に近いと感じている。

そういうときは、内定を待ってから伝える順番にこだわらなくてかまいません。
先に休むこと、医師や家族、信頼できる人に相談することを優先してよい場面です。
転職活動の段取りは、落ち着いてから組み直せます。

内定のあとに伝えるときの段取り

就業規則で、退職の申し出期間を確かめる

大阪労働局のQ&Aでは、期間の定めのない雇用契約は、申し入れの日から2週間で終了するとしています(民法第627条)。
そのうえで、就業規則に退職の規定がある場合は原則としてその規定が適用されるので確認を、とされています。
極端に長い申し入れ期間は、公序良俗の見地から無効とされる場合もある、との但し書きもあります。
自分の会社の決まりがこれに当たるのか迷うときは、各地の労働局にある総合労働相談コーナーで相談できます。予約は要らず、無料で、面談か電話で対応してもらえます。

就業規則は、社内ポータルや共有フォルダ、総務の棚などに置かれています。
「退職」の条を探して、何日前までに申し出るか、誰に申し出るか、書面が要るかを確かめます。
この確認は、内定が出る前、応募の段階で済ませておくと後で慌てません。

出典: 大阪労働局「よくあるご質問(退職・解雇・雇止め)」/厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」

入社日は、内定を承諾する前に相談する

内定の連絡が来たら、承諾の返事をする前に入社日をすり合わせます。
手元に並べるのは、就業規則の申し出期間、担当業務の引き継ぎにかかる見込み、残っている有給休暇の日数の三つです。
これを足し合わせると、「この日より後なら入社できる」という日が出ます。

応募先には、理由と日付をまとめて伝えます。

例(入社日を相談するときの書き方の型):
「現職の就業規則で、退職の申し出は〔〇〇〕日前までと決まっております。
引き継ぎの期間も含め、入社は〔〇〇〕月〔〇〇〕日以降で調整させていただけますでしょうか。」

応募先にとっても、いつから来てもらえるかは早く知りたい情報です。
日付に根拠を添えておくと、相手も社内で調整を進められます。
入社日と労働条件は、口頭だけで済ませず、書面やメールで受け取っておきます。

伝える相手と順番

最初に伝えるのは、直属の上司です。
同僚や取引先に先に話すと、上司が人づてに知ることになり、話がこじれる原因になります。
伝える場所は、会議室など二人で話せるところを選び、「ご相談があります」と時間をもらってから切り出します。

理由を聞かれたら、次の職場でやりたいことを短く話すところで止めます。
今の職場への不満を並べると、「そこを直すから残ってほしい」という話に切り替わり、引き止めの材料を渡すことになります。
入社日が決まっていれば、「〔〇〇〕月〔〇〇〕日に入社が決まっています」と、気持ちの話ではなく予定の話として返せます。

引き継ぎの材料は、伝える前から集めておく

営業職の退職で時間がかかるのは、担当顧客の引き継ぎです。
取引先ごとの担当者、進んでいる案件、次回の約束、過去のやりとりで気をつけてきたことを、社内のシステムや共有フォルダの中で整理しておきます。
顧客の情報を私物の端末や自宅に持ち出すことはしません。
材料がそろっていれば、上司から「引き継ぎはどうするの」と聞かれたときに、いつまでに何を渡せるかをその場で答えられます。

進める順番(内定の前と後)

内定の前にやること
1. 就業規則の「退職」の条を読み、申し出期間を確かめる
2. 担当顧客と案件の状況を、社内のシステムの中で整理しておく

内定のあとにやること
3. 内定の連絡を受けたら、承諾の前に入社日を相談する
4. 入社日と条件を書面で受け取り、内定を承諾する
5. 直属の上司に、退職の意思と希望の退職日を伝える
6. 会社の決まりに沿って退職届を出し、引き継ぎの予定を組む

次に出社したときに開くもの

今すぐ進められるのは、1番だけです。
次に出社したら、社内ポータルの規程集で就業規則を開き、「退職」で検索をかけます。
申し出の日数と提出先の二つを、手帳の今週のページに書き留めます。

日数がわかった時点で、応募先に伝えられる入社日の、最初の候補も決まります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました