在職中の転職活動を職場に知られないために。転職サイトの企業ブロックと連絡を受ける時間

在職中の転職活動を職場に知られないために。転職サイトの企業ブロックと連絡を受ける時間 在職中の転職

夜、ソファで転職サイトの登録画面を進めていくと、職務経歴の欄に「現在の勤務先」が出てきます。
会社名を打ち込んだところで、このページを誰が見るのかが急に気になる。
その不安は、登録を終える前に片づけられます。

転職活動が職場に知られる道すじは、だいたい二つに分かれます。
転職サイトに載せた経歴を、勤め先や取引先の担当者が見てしまう道。
もう一つは、電話やメール、机の上に置いた書類など、自分の動きから伝わる道です。

経歴を見られたくない会社を、先に登録する

スカウトやオファーが届く転職サイトでは、登録した経歴を、求人を出している企業が検索して読みます。
今の勤め先が同じサイトで中途採用をしていれば、その画面にこちらの経歴が並ぶことも起こりえます。

これを防ぐために、特定の企業にだけ経歴を見せない設定を用意しているサイトがあります。
名前はサイトごとに違い、無いサイトもあります。
登録したサイトのヘルプで「ブロック」「非公開」と検索すると、あるかどうかがすぐ分かります。

二つのサイトのヘルプを、2026年10月5日に開いて確かめました。
リクナビNEXTには「企業ブロック設定」があり、レジュメを公開したくない企業に対して、検索や閲覧、オファーの送信をされないよう、レジュメを非公開にできると書かれています。
同じヘルプには、企業ブロック設定をした企業のオファーが、転職エージェントからの紹介として届く可能性があること、ただしその企業にはレジュメや転職状況は公開されないことも書かれています。

dodaのスカウトサービスにも「企業ブロック設定」があります。
会員専用ページの「登録情報設定」から企業名を検索して選び、最後に「更新」を押すと設定が終わる手順です。
「更新」を押さないと設定完了にならないと、案内のページに明記されています。

出典: リクナビNEXT ヘルプ「『企業ブロック設定』とは」/doda「スカウトサービスを安心してご利用いただくために」(いずれも2026年10月5日確認)

勤め先の名前だけでは足りない

ブロックに入れる会社は、今の勤め先だけで終わらせません。
リクナビNEXTのヘルプも、勤務先のほか、必要に応じて関連会社や取引先も確かめるよう書いています。
グループの中で、採用の窓口を一つの会社が受け持っていることもあります。

書き出す相手は、たとえば次のような会社です。

・今の勤め先(正式な社名と、よく使われる略称の両方)
・親会社、子会社、同じグループの会社
・毎週のようにやりとりのある取引先
・前に勤めていて、今の上司とつながりのある会社

dodaの案内には、ブロックが効かない場合も書かれています。
正しい企業名を入力していない場合、企業名や企業情報が変わった場合、法人番号を持たない個人事業主などの場合です。
社名を検索して同じ名前が複数出たら、所在地まで見て選びます。
合併や社名変更の知らせが社内で回ったら、ブロックの一覧を開き直す日です。

経歴の書き方で、名前を出さなくても分かってしまう

ブロックをかけても、ほかの企業には経歴が見えています。
「〇〇県の食品メーカーで、主力商品〇〇の営業を担当」とまで書くと、同じ業界の人なら会社名を伏せても見当がつきます。

顔写真も同じです。
写真を載せる欄があっても、スカウトを待つ段階では空けておく人がいます。
社内報や会社のホームページに顔が出たことのある人なら、なおさらです。

スカウト用の経歴は、担当した仕事の種類と規模が伝われば十分です。
固有の商品名、社内だけで通じるプロジェクト名、顧客の実名は、応募の段階で出す職務経歴書のほうに回します。
経歴の言葉の選び方は、営業職の強みを職務経歴書の言葉にする方法でも扱っています。

連絡は、受ける時間と道具を自分で決める

設定より手前で起きやすいのが、連絡の取り方からの発覚です。
仕事中に知らない番号から電話が鳴り、席で「はい、〇〇です」と出てしまう。
会社のパソコンで求人ページを開いたまま席を立つ。

転職サイトやエージェントに登録するときは、連絡に使う道具を個人のものに分けます。
メールアドレスは個人のものを使い、会社のアドレスを登録しない。
会社から貸与されたスマホやパソコンを転職活動に使わない。
会社の端末やメールの使い方は、就業規則や社内の規程に決まりがあることも多いので、一度読んでおきます。

電話は、受けられる時間を先に伝えておくと、日中に鳴る回数が減ります。
エージェントの面談を申し込むときや、初めて電話をもらったときに、こちらから時間帯を言います。

例(エージェントに連絡の時間を伝えるメール):
「在職中のため、平日の日中はお電話に出られないことがあります
お電話は平日〔〇〇〕時以降か、土曜日の〔〇〇〕時から〔〇〇〕時のあいだにいただけると助かります
急ぎでないご連絡は、このメールアドレスにお送りください
勤務先と関連会社〔〇〇〕〔〇〇〕には、応募や紹介の打診をしないようお願いいたします」

最後の一文は、エージェントを使うときに入れておきたい一文です。
サイトのブロック設定とは別に、担当者が紹介先を選ぶ段階で外してもらえます。

知らない番号からの着信に、席で出ないことも決めておきます。
留守番電話に名前と用件を残してもらい、折り返しは昼休みに会社の建物を出てからかける。
自分の留守番電話の応答を、会社名を名乗らない内容にしておくと、相手が勤め先を知らなくても困りません。

スマホの画面にも気を配ります。
転職サイトやエージェントからのメールは、件名に「スカウト」「求人のご紹介」といった言葉が入っていれば、ロック画面の通知にそのまま出ます。
会議の机にスマホを伏せずに置いたとき、隣の人の目に入るのはこの1行です。
通知に本文を出さない設定にするか、転職サイトのアプリと転職用のメールだけ、勤務時間中は通知を切っておきます。

職場の中で、話さない

人から伝わる道は、設定では塞げません。
仲のいい同僚に「実は面接を受けていて」と話したことが、数日で上司の耳に入る。
転職活動の話は、内定が出て退職を伝えるまで、社内の誰にもしないと決めておくのが手堅いやり方です。

面接の日程を作るために休みを取るときも、理由を細かく話す必要はありません。
休みの取り方は在職中に面接の時間を作る方法にまとめています。
服装がいつもと違う日は、朝のうちに着替えを持って出る人もいます。

紙の扱いも同じ道すじです。
履歴書や職務経歴書を会社のプリンターで印刷すると、出力を取りに行くまでのあいだ、トレイに置かれたままになります。
印刷はコンビニか自宅で済ませ、面接で受け取った会社案内や名刺は、会社の机の引き出しに入れずに持ち帰ります。
手帳に面接の予定を書くなら、会社名ではなく自分だけが分かる略号にしておく人もいます。

今夜やることは、ブロック一覧を開くことだけです。
今の勤め先の正式な社名と略称、親会社と子会社、よく行き来する取引先。
画面に並んだ社名を指で追って、そのうちいくつが入っているかを数えます。

アイキャッチのイラストはAI生成です。

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