営業職の強みを職務経歴書の言葉にする方法。数字がある人・無い人の書き方

営業職の強みを職務経歴書の言葉にする方法。数字がある人・無い人の書き方 在職中の転職

「顧客との信頼関係を大切にし、粘り強く提案してきました」。
この一文を読んだ採用担当者の頭には、どんな仕事ぶりが浮かぶでしょうか。
営業職なら誰が書いても成り立つ文なので、書いた人の姿までは見えてきません。

読む側に伝わるのは、どんな相手に、何をして、どうなったか、という中身のほうです。
営業の毎日を分けていくと、その中身になる材料はかなりあります。
下の例文はどれも書き方の型で、〔 〕の中を自分の経験で埋めて使います。

書き始める前に、材料を並べる

いきなり文章にせず、先に箇条書きで材料を出します。
思い出すための項目は、次のとおりです。

・扱ってきた商材やサービス
・お客さんの種類(法人か個人か、業種、会社の規模)
・新規開拓か、既存顧客の担当か
・担当していた社数やエリアの広さ
・目標と、それに対する結果
・社内での表彰や、任された役割
・うまくいかなかったときに変えたこと

日報や手帳、評価面談で話したことを思い返すと、忘れていた出来事が出てきます。
取引先の社名は職務経歴書に書かず、「〔業種〕の〔規模〕企業」のように置き換えます。
売上の金額そのものが社外秘に当たる場合は、達成率や前年との比較で表します。

数字がある人の書き方

達成率や件数が手元にある人は、数字を先頭に置きます。
ただ、数字だけを並べると、読む側はその数字が高いのか低いのか判断できません。
比べる相手と、どうやってその結果に届いたかを、一緒に書きます。

型は「期間」「担当」「結果」「比べる相手」「やったこと」の五つです。

例(書き方の型):
〔年度〕 〔業種〕向けの新規開拓を担当
目標達成率〔〇〇〕%(営業部〔〇〇〕名中〔〇〇〕位)
〔見込み客の選び方〕を〔どう〕変え、訪問先を〔どういう会社〕に絞ったことで、商談に進む件数を増やしました。

型を埋めると、冒頭の一文がどう変わるかを並べておきます。
数字はすべて架空です。

見本(架空の数字)

書く前:
法人営業として、顧客との信頼関係を大切にし、粘り強く提案してきました。

書いた後:
20XX年度 製造業向けの新規開拓を担当
目標達成率112%(営業部15名中3位)
訪問先を従業員50〜300名の会社に絞り、初回訪問の前に相手の業界の課題を調べて提案書に入れたことで、商談に進む件数を増やしました。

件数を書くときは、何の件数かをはっきりさせます。
「訪問件数」「提案書の提出数」「受注件数」は、同じ件数でも意味がまったく違います。
期間(月あたりか、年あたりか)も添えておくと、面接で聞き返されずに済みます。

数字が無い人の書き方

チームで目標を持っている、既存のルート営業で個人の成績が出ない、配属されて間もない。
理由はさまざまですが、達成率が書けなくても、職務経歴書は書けます。

数えられるものを数え直す

成績の数字が無くても、自分で数えられるものはあります。
担当している取引先の数、一日に回る件数、作った提案書の数、対応した問い合わせの数などです。
思い出せる範囲、確かめられる範囲で数え、「月に〔〇〇〕件」のように書きます。
はっきりしない数字を、多めに見積もって書くことはしません。

任されたこと、変わったことを書く

数字の代わりになるのは、社内で任された役割と、自分が入ったことで変わった仕組みです。

例(書き方の型):
〔業種〕の〔規模〕企業を中心に、〔〇〇〕社のルート営業を担当。
〔納品後のフォロー〕の手順を〔一覧表〕にまとめ、チーム内で共有しました。
〔後輩の同行〕も担当し、〔提案の組み立て方〕を教えています。

お客さんからの反応も材料になります。
取引が続いている年数、別の部署や別の会社を紹介してもらった経緯などは、信頼を得ていたことを示す事実です。

行動と工夫を言葉にする手順

「粘り強い」「気配りができる」といった性格の言葉は、そのまま書いても伝わりません。
その性格がどんな行動になって出たのかを書くと、読む側に場面が浮かびます。
次の四つの順に書き出します。

1. 困っていた場面を書く(何がうまくいっていなかったか)
2. そのときにしたことを、動詞で書く(調べた、聞いた、並べ替えた、作った)
3. なぜそうしたのかを一文で書く
4. その後どうなったかを書く(数字が無ければ、周りの反応や仕組みの変化で)

例(書き方の型):
〔失注が続いていた〕ため、〔断られた理由〕を〔商談ごと〕に記録しました。
〔価格より納期〕を気にするお客さんが多いとわかり、提案の順番を〔納期の説明から〕に変えました。
その結果、〔次回の商談につながる件数〕が増えました。

この四行の組を二つか三つ作っておくと、自己PRの欄だけでなく、面接で「工夫したことは」と聞かれたときの答えにもなります。

書いたあとに見直すこと

・応募先の求人票に出てくる言葉と、自分の書いた言葉がずれていないか
・面接で「具体的には」と聞かれて、続きを話せる内容か
・社名、個人名、社外秘の金額が入っていないか

求人票に「法人の新規開拓」とあれば、自分の経験の中から新規開拓の部分を前に出します。
同じ経歴でも、応募先ごとに並べる順番を入れ替えるだけで、読まれ方が変わります。

今夜やること

最初の材料は、評価面談で話した内容です。
面談で書いた目標と結果を、思い出せる範囲で自分のメモに書き出します。
一行目に目標、二行目に結果、三行目にそのためにしたことを並べます。

三行目が書けなければ、上の「行動と工夫を言葉にする手順」の1番から書き出します。

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