転職のときの健康保険と年金。退職日と入社日のあいだが空くときの手続きと期限

転職のときの健康保険と年金。退職日と入社日のあいだが空くときの手続きと期限 在職中の転職

退職日を月末の金曜日にするか、翌月の頭にするか。
上司との面談の前に、次の会社の入社日と並べて決めておきたい。
その二つの日付のあいだが何日あるかで、健康保険と年金の手続きが変わります。

退職日の翌日に次の会社へ入れば、保険も年金も途切れず、自分で切り替える手続きは出てきにくくなります。
一日でも空くなら、健康保険は任意継続・国民健康保険・家族の扶養のどれかを選びます。
国民年金は、退職日の翌日から14日以内に加入の手続きをします。

退職日の翌日に、今の保険から外れる

会社で入っている健康保険と厚生年金は、退職した日の翌日に資格を失います。
協会けんぽの説明では、資格を失う日を「退職日の翌日等」と書いています。
日本年金機構も、厚生年金は退職した日の翌日に資格を失うと説明しています。

退職日の翌日から次の会社に入るまでの日は、今の会社の保険にも年金にも入っていない状態です。
その日数を、どの保険と年金で埋めるかを決めていきます。

あいだを空けない場合と、空く場合

退職日の翌日が次の会社の入社日なら、あいだの日はできません。
次の会社での加入の手続きは、入社のときに会社の案内に沿って進めます。
入社日を相談するときは、退職日の翌日を候補の一つとして出しておけます。
空けたい事情があるなら、空いた日数ぶんの手続きと期限を先に数えてから決めます。

一日でも空く場合は、話が変わります。
日本年金機構は、しばらく次の会社に入らない期間は、国民年金の第1号被保険者の手続きが要ると案内しています。
その期間は、国民年金の保険料を自分で納めます。
健康保険も、協会けんぽの説明では、任意継続・国民健康保険・家族の健康保険(被扶養者)のいずれかに入る手続きが必要です。

出典: 全国健康保険協会(協会けんぽ)「退職後の健康保険について」よくあるご質問/全国健康保険協会(協会けんぽ)「任意継続の加入条件について」よくあるご質問/日本年金機構「月の途中で入社したときや、退職したときは、厚生年金保険の保険料はどのようになりますか。」/日本年金機構「会社を退職したときの国民年金の手続き」

空くときの健康保険は3つから選ぶ

任意継続(今の健康保険を続ける)

任意継続は、辞めた会社で入っていた健康保険に、個人として入り続けるしくみです。
条件は、資格を失う日の前日までに、被保険者の期間が続けて2か月以上あることです。
申し出の期限は、資格を失った日から20日以内です。
20日目が土日・祝日なら、翌営業日までになります。

退職日の翌日に資格を取り、入っていられる期間は2年間です。
扶養している家族の分の保険料はかかりません。

国民健康保険

国民健康保険に入るときは、14日以内に、住んでいる市町村の国民健康保険の窓口へ書類を出します。
横浜市の案内では、届け出に要るものは健康保険資格喪失証明書と、届け出る人の本人確認書類です。
資格喪失証明書は、会社か健康保険が出したもので、誰がどの保険をいつ失ったかがわかれば形式は問わないとされています。

この証明書は、辞めたあとに自分では作れません。
国民健康保険にするつもりなら、退職の手続きのときに会社へ出してもらうよう頼んでおきます。
あいだが空くかもしれない段階で頼んでおけば、14日の期限に慌てずに済みます。

家族の健康保険(被扶養者)

家族が会社の健康保険に入っていれば、その扶養に入る道もあります。
収入の条件は決まりが細かいので、家族が入っている健康保険に、自分の場合の条件を聞きます。

任意継続と国民健康保険を比べる

在職中の健康保険料は、会社と本人で半分ずつ負担していました。
任意継続にすると、退職後は本人が全額を負担します。
保険料は退職時の標準報酬月額で決まり、原則2年間変わりません。
退職時の標準報酬月額が32万円を超えていた場合は、32万円として計算した保険料になります。

国民健康保険の保険料(税)は、前年の所得などに応じて決まります。
決まり方が別なので、同じ人でもどちらが安いかは並べてみないとわかりません。
扶養している家族がいれば、任意継続では家族の分がかからない点も比べる材料です。
国民健康保険の見込みの額は、住んでいる市区町村の窓口で聞けます。

出典: 全国健康保険協会(協会けんぽ)「任意継続の加入条件について」よくあるご質問/全国健康保険協会(協会けんぽ)「加入期間について」よくあるご質問/全国健康保険協会(協会けんぽ)「保険料について」よくあるご質問/全国健康保険協会(協会けんぽ)「退職後の健康保険について」よくあるご質問/厚生労働省「国民健康保険の加入資格」/横浜市「会社を退職して国民健康保険に加入したいのですが。」

厚生年金の保険料は、月の区切りで決まる

厚生年金の保険料は、資格を失う日が属する月の前月分まで納めます。
入社のほうは、入社日に資格を取り、資格を取った月の分から保険料がかかります。
保険料は月単位で計算されるので、辞める日と入る日が月のどこにあるかで扱いが変わります。

月末に辞める場合

月の末日に辞めると、翌月1日が資格を失う日です。
そのため、辞めた月の分まで保険料がかかります。
給与計算の締め日によっては、最後の給与から前月分と当月分の2か月分が引かれることがあります。
最後の給与明細で引かれる額が多くても、この理由であることがあります。

月の途中で辞めて、翌月1日に入る場合

月の途中で辞めると、資格を失う日も同じ月の中になります。
保険料は前月分までなので、辞めた月の厚生年金の保険料はかかりません。
次の会社に翌月1日に入れば、そちらは翌月の分から保険料がかかります。

この組み合わせだと、辞めた月は厚生年金に入っていない月になります。
退職してしばらく次の会社に入らない期間にあたるので、国民年金の第1号被保険者の手続きをします。
期限は、退職日の翌日から14日以内です。
届け出るのは、本人か世帯主です。

最後の給与から何か月分の保険料が引かれるかは、会社の締め日で変わります。
退職日を相談するときに、給与の担当者へ「この日で辞めたら何か月分になりますか」と一言聞いておくと、最後の月の手取りを見込めます。

出典: 日本年金機構「月の途中で入社したときや、退職したときは、厚生年金保険の保険料はどのようになりますか。」/日本年金機構「会社を退職したときの国民年金の手続き」/日本年金機構「国民年金に加入するための手続き」

入社日の決め方に当てはめる

ここまでを、日付を決める順番に並べ直します。

1. 今の会社の退職日を仮に置く
2. 入社日がその翌日になるかを見る
3. 翌日なら、自分で窓口へ行く切り替えは出てきにくい
4. 空くなら、健康保険を3つのどれにするかを決める
5. 任意継続は20日以内、国民健康保険と国民年金は14日以内の期限をカレンダーに書く
6. 退職日が月末か月の途中かで、最後の給与から引かれる保険料と、国民年金の手続きの有無が変わる

有給休暇を使い切ってから辞める場合は、最後に出社する日と退職日が別の日になります。
資格を失うのは退職日の翌日なので、数えるのは最後の出社日ではなく退職日からです。
退職日は、会社から受け取る書面の日付で見ておきます。

迷ったときの相談先

年金の手続きは年金事務所、国民健康保険は住んでいる市区町村、任意継続や扶養は加入している健康保険が受け付けています。
会社の健康保険が協会けんぽ以外の健康保険組合なら、手続きの細かなところが違うことがあります。
その場合は、会社で入っている健康保険組合に直接問い合わせます。

カレンダーに二つの日付を書く

スマホのカレンダーに、退職日と入社日を入れます。
あいだに一日でも空きがあれば、14日以内と20日以内の締め切りより前の日にも、予定を一つずつ入れます。
予定の名前は「国保と国民年金の届け出」と「任意継続の申し出」にしておきます。

退職の書類を受け取る封筒に、資格喪失証明書が入っているかを、その場で開いて見ます。

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