評価面談や来期の目標を決める面談の案内が来ているなら、その面談で退職を伝えてかまいません。
言う順番は、評価の話が始まる前の冒頭です。
来期の目標シートを書いて出したあとだと、取り下げる話がもう一つ増えます。
今日やることは、面談の日時を確かめ、雇用契約書の「契約期間」の欄を見て、冒頭で言う一文を紙に書いておくことです。
評価面談で言っていいのか迷うときに、ほどいておくこと
評価面談は、上司と1対1で話す時間が先に決まっている枠です。
「いつ声をかければいいか」で何週間も止まっているなら、日時を自分で決めなくていい分、使いやすい場になります。
迷うときに出てくる心配を書き出すと、たとえば次のようなものです。
- 評価の場で辞める話をするのは失礼ではないか
- 先に評価を聞いてから言ったほうが波風が立たないのではないか
- 言ったら評価が下がるのではないか
失礼かどうかについては、面談の冒頭で「評価の前に、別件で1つお話があります」と断ってから言えば、場を借りる形になります。
評価を先に聞いてから言う順番にすると、来期の目標や担当の話が進み、上司はそれを前提に話をします。
評価や賞与に響くかどうかは、会社ごとの評価の決まりによって違い、この記事では確かめられません。
気になるなら、就業規則や賃金規程の評価と賞与の欄を、面談の前に読んでおいてください。
面談の前に、契約期間の欄を見る
言う前に、労働条件通知書か雇用契約書を出して、「契約期間」の欄を見てください。
「期間の定めなし」と書いてあるか、「令和○年○月○日から令和○年○月○日まで」のように期間が書いてあるかで、辞めるときのルールが変わります。
期間の定めがない雇用なら、民法627条で、働く側からいつでも辞める申し入れができます。
雇用は申し入れから2週間で終わり、会社の承諾は要りません。
2週間は、申し入れを送った日からではなく、会社に届いた時から数えます(民法97条)。
届いた日そのものは数えず、翌日から数えます(民法140条)。
出典: e-Gov法令検索「民法」第627条をもとに当サイトが要約/e-Gov法令検索「民法」第97条をもとに当サイトが要約/e-Gov法令検索「民法」第140条をもとに当サイトが要約
期間の定めがある雇用では、契約の途中で辞めるには、原則として会社との合意か、民法628条の「やむを得ない事由」が要ります。
ただし例外があります。
労働基準法137条で、期間が1年を超える契約は、契約の初日から1年たった日以後なら、会社に申し出ればいつでも辞められます。
一定の事業の完了までと決めた契約と、14条1項各号に当たる人は、この例外から外れます。
自分の契約がどれに当たるか分からないときは、あとで書く総合労働相談コーナーで聞けます。
出典: e-Gov法令検索「民法」第628条をもとに当サイトが要約/e-Gov法令検索「労働基準法」第137条をもとに当サイトが要約
面談で希望の退職日まで言えるようにしておくと、話が伝わりやすくなります。
就業規則に「退職の○日前までに申し出る」と書いてある会社もあるので、その日数と希望の日付を並べておいてください。
日付の逆算は「退職は何日前に伝える? 就業規則の期限と2週間から言う日を逆算する」に書いています。
面談の冒頭で言う一言
面談室に入り、挨拶が済んで、上司が評価シートを開く前に言います。
書いた紙を手元に置いて、読み上げてかまいません。
評価のお話の前に、1つお伝えしたいことがあります。
一身上の都合で、退職させていただきたいと考えています。
退職日は○月○日を希望しています。
来期の目標のお話もあると思い、先にお伝えしました。
聞き返されたときの返し方も、同じ紙に書いておきます。
理由を聞かれたら: 一身上の都合です、気持ちは固まっています
「評価の話を先にしよう」と言われたら: わかりました、評価のあとで退職のお話の時間を10分いただけますか
「今期の目標はどうする」と聞かれたら: 退職日までの分で相談させてください
「少し考え直して」と言われたら: ありがとうございます、ただ日付は変えずに進めたいと考えています
引き止めが続いたときの言い方は「退職の引き止めの断り方」に、最初の一言をもっと短くしたいときの形は「上司に退職を切り出す最初の一言」にまとめています。
言ったあと、面談の残りの時間をどう使うか
退職を伝えたあと、上司がそのまま評価の話に戻ることもあれば、面談を切り上げることもあります。
どちらになっても、こちらから付け加えるのは、今期の評価はそのまま聞くことと、来期の目標の代わりに引き継ぎの予定を出す申し出です。
今期の評価は、そのままお聞かせください。
来期の目標の代わりに、退職日までの引き継ぎの予定を来週までにまとめてお出しします。
引き継ぎの予定は、担当している業務の名前と、引き継ぐ相手の候補と、終える日付を並べた表で足ります。
面談のあと、伝えた内容と面談の日時、希望の退職日をメールで上司に送り、控えを残してください。
送信記録だけでは届いたことを確認できない場合があるため、受け取った旨の返信も求めて、その返信も保存しておいてください。
自分で言うのがどうしても無理なとき
眠れない日が続く、朝に体が動かない、という状態なら、面談の段取りより先に、心療内科や内科を受診してください。
追い詰められていると感じるなら、この記事の最後に、24時間受け付けている電話の窓口を載せています。
上司と話すこと自体が無理なら、退職代行という手もあります。
民間企業が運営する退職代行に頼めるのは、退職の意思を伝えるところまでです。
退職日や未払いの残業代などの交渉や請求が要るなら、弁護士に相談してください(労働組合が団体交渉をする道もあります)。
弁護士法72条は、弁護士・弁護士法人でない者が、報酬を得る目的で、法律事件に関する法律事務を取り扱うことや、その周旋を業とすることを、原則として禁じています。
出典: e-Gov法令検索「弁護士法」第72条をもとに当サイトが要約
自分の場合の扱いを聞きたいときは、労働局や労働基準監督署の中にある総合労働相談コーナーに相談できます。
退職の連絡を代わりにしてくれる窓口ではありませんが、契約期間の読み方などを聞く先になります。
厚生労働省の案内では、解雇、雇止め、いじめ・嫌がらせ、パワハラなどのあらゆる分野の労働問題を対象としていて、予約不要で利用は無料とされています。
出典: 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」をもとに当サイトが要約
今日と今週の手順
面談の日時がもう決まっているなら、次の順に進めてください。
- 今日、労働条件通知書か雇用契約書の「契約期間」の欄を見る
- 今日、就業規則の退職の項目で、何日前までに申し出るかを見る
- 今週、希望の退職日を決めて、冒頭の4行を紙に書く
- 面談の冒頭、評価シートが開く前に読み上げる
面談の案内がまだ来ていない、または来期の目標シートをもう出してしまったなら、面談を待たずに別の10分を頼んでください。
目標シートを出したあとでも、辞める申し入れはできます。
頼む一文は「明日か明後日、10分ほどお時間をいただけますか、ご相談したいことがあります」で足ります。
眠れない、体が動かないなら、今週は受診の予約を先に入れてください。
面談の日時を、今日のうちに手帳に書き写してください。
死にたい、消えたいと思うほどつらいときは、退職の段取りより先に、次の電話で話してください。
どの窓口も、24時間受け付けています。
つながりにくいときは、もう一方の番号にもかけてください。
- #いのちSOS(特定非営利活動法人 自殺対策支援センターライフリンク): 0120-061-338(フリーダイヤル・無料・24時間 365日)
- よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター): 0120-279-338(フリーダイヤル・無料・24時間対応、050で始まるIP電話からは 050-3655-0279(24時間対応))
出典: 厚生労働省「まもろうよ こころ」電話相談窓口をもとに当サイトが要約(2026-10-23 確認)
アイキャッチのイラストはAI生成です。



コメント